第16回公開セミナー会場でいただいた質問
破骨細胞と骨芽細胞の働きについて教えてください。
   

 大変よく勉強されていますね。ご承知のように骨は硬い組織ですよね。骨はパイプ状で中空になっており、軽くて弾性があります。しかし体を支えるには大変な力がかかりますよね。パイプ状の骨ではこの力に耐え切れない為、内側に海綿状の骨が梁の役目を果たし、骨を支えています。

  ちょうど東京タワーとか橋の構造のようになっています。パイプ状の骨が量的には80%、海綿状の骨が20%位といわれています。しかしその表面積は逆で海綿状の骨が大きくなっています。この部分で活発に代謝が行われているのです。

 骨の代謝に関わっているのが骨を造る骨芽細胞と骨を壊す破骨細胞です。成人になったあとでも、骨は常に両細胞の働きによって作りかえられ、しかも両者はバランスよく働き、骨の量は維持されています。しかし、閉経後、女性ホルモンが減少すると骨の破壊が形成に勝り、骨の量が減少する。
しかも骨の内部を支えていた海綿骨が強く減り、骨を支えきれなくなり、骨折が起りやすくなる。これが問題の骨粗そう症です。したがって海綿骨の多いふとももの付け根の骨、背骨や腰骨、手首の骨が骨折しやすいです。

 
『 他に関連した質問を紹介 』
男性は骨粗しょう症にならないの?
   

 男性においても、エストロゲンは女性と同様に骨の維持に貢献しています。ただ、男性ホルモンも骨の維持の役割を一部担っているため、女性ほどエストロゲンには依存していません。閉経がない男性は、女性のように急激な変化はありません。ただ、加齢とともに骨芽細胞の働きが低下してきますから、やはり骨量は減少してきます。

 
 
 
 
    第3回公開セミナー会場でいただいた質問
※Q&Aは、動画「第3回骨の健康づくりセミナーinさいたま」で石井先生の
  講演終了に続いて( 00:37:51頃 )に収録しております。
 
 
    第15回公開セミナー会場でいただいた質問
※今回のQ&Aは、動画「第15回骨の健康づくりセミナーin和光」で白木先生の
  講演終了に続いて( 01:02:00頃 )に収録しております。(3名の方からの質問)
 
 
    第13回公開セミナー会場でいただいた質問にお答えしました。
答える人:「骨の健康づくり委員会」世話人
尊厳死協会への入会に関して、どのくらいの費用が必要ですか?
詳しくは分かりませんが、費用は4,000円くらいのようです。また高齢になるにつれ、金額は安くなるようです。その他についての詳細はこちらでも紹介しています。
アメリカで発行された本の中でミルクがカルシウム摂取にあまり効果がないと書いてありましたが詳しく教えてください。
この場合、飼育条件や殺菌加工作業など他にも多くの条件で、もう少し慎重な本の発行が望まれますね。
例えば、カルシウムは多くの実験結果でミルクが良い栄養源であると実証されています。
   
第6回公開セミナー会場でいただいた質問にお答えしました。
答える人:「骨の健康づくり委員会」世話人
母子手帳から骨の発育には日光浴の必要がないとのことで、数年前、 削除されましたがなぜですか?
日光浴は北欧などの昼の短い地方では骨の発育には必要ですが、通常、 日本では充分紫外線を浴びているので必要ないと考えられます。 ただ、一日中家の中にいる立てこもりなどは避けた方がいいと思われます。
   
骨を丈夫にするには筋力を強化する必要があると言われますがなぜでしょう?
骨だけでは体を支えることは出来ません。筋肉は骨を支え、また脂肪 とともに骨を守る役目を果たしているようです。したがって、骨折を防ぐには体型も大切と言われています。
   
転倒して大腿骨骨折を起こし、寝たきりにはなりたくない。 それを防ぐには牛乳などのカルシウム摂取が重要と言われていますが、 具体的には牛乳も加工乳や生乳がありますが、どうこれらの製品は異なり、 牛乳の嫌いなものにとってはどのように牛乳を飲んだら良いのか教えてください。
牛乳には大きく分けると加工乳と生乳があります。加工乳は成分的には変わりませんが味の点では今ひとつですよね。一方、生乳はやはり美味しいですね。 しかし冬と夏では少し成分は変わりますが、どの会社の物も大きな違いはないと思います。 コーヒー等加えて飲むのもひとつの方法かもしれません。また、牛乳を飲むとよく下痢 をするという声を聞きますが、これは下痢ではなくて乳糖を分解する酵素が欠如している人があり、そのためお腹がゴロゴロ言うことらしいです。ある会社から乳糖を分解した牛乳が売られていますから、こちらをご利用するのも良いのかもと思います。
   
骨粗鬆症予防に、運動とバランスの良い食事とストレスを溜めないことが大切であることが分かりました。先ほどのスライドの中に自転車と言うことがあったのですが、歩くことと自転車とどちらが良いのでしょうか?
一概にはどちらが良いと言うことはありません。その人それぞれだと思います。 自転車をこぐことも筋力を鍛え、骨を強くする一助にはなると思います。
   
最近MBPという言葉を耳にすることがありますが、MBPとはなんでしょうか?
ヨーグルトを食べる時に上澄みを見かけることがあるでしょう。牛乳中の乳清タンパク、 特に塩基性のタンパク質成分が骨を強くすることに大きく関わっていることが明らかに なりました。その塩基性タンパクをMBPと呼んでいます。この成分は母乳にも含ま れており、赤ちゃんをすくすく育てるための成分と考えられています。このMBPは単一 のタンパク質ではなく、複合的なものです。正確にはMBP’sですね。
 牛乳1L中有効量40mgのMBP'sが含まれています。毎日1Lの牛乳を飲めば充分量のMBP'sを摂ることにもなります。
 
第5回公開セミナー会場でいただいた質問にお答えしました。
答える人:「骨の健康づくり委員会」世話人
骨粗鬆症での骨折は大腿骨の頚部、背骨、手首の骨のつけねなど限られ た部位に起こりやすいのは?
骨は基本的にはパイプ状の構造になっています。この構造は軽くて、強くしかも弾性があり衝撃に耐え折れにくくなっています。しかし、大変力のかかる部位ではパイプを海綿状の骨、海綿骨が内側から支えて数百キロの力に耐えることができます。ところが、新陳代謝の激しいのは、海綿骨で骨粗鬆症に罹ると海綿骨が少なくなったり、海綿状の構造が壊れ内側からの支える力が弱くなります。
そのため大腿骨の頚部など特定の部位に骨折が起こりやすくなります。
   
女性に骨粗鬆症が多く,男性に少ないのは?
骨の代謝に女性ホルモン量が密接に関係しています。したがって閉経後、女性の骨量が急激に少なくなります。男性ホルモンも骨代謝に関係していますが、女性のように急激なホルモン量の変化はなく、また体内で男性ホルモンの一部は女性ホルモンに変わるといわれています。そのため男性では70歳以後、徐々に骨の量が少なくなると考えられています。
詳細は「女性ホルモンと骨」 参照。
   
骨粗鬆症の予防にバランスの良い食事とともに、毎日の運動が大切とよく言われ ますが、それはどうしてですか?またどういった運動がよいのですか?
骨には小さい空洞と管があり、骨は大量の体液で充たされて います。しかも、この空洞内に骨細胞と呼ばれる細胞が存在し、細胞の突起でお互いが結ばれて情報交換しています。骨はしなやかで瑞々しい有機的な組織です。そこで、運動により骨にわずかな歪が起り、骨内の体液に流れがおこります。この流れが細胞を刺激・活性化し骨量を保つために重要と考えられます。
 年齢にもよりますが、自分の体重をリズミカルにかけるような運動、したがって若い時はジョギングとかバレーボール、縄跳びなど激しい運動が、しかし年とともにマイルドな運動、散歩などがよいかと思います(中西氏コラム)。とにかく毎日継続的に行うことが大切で、しかも生活の中に取り入れた運動ですね。
 例えば、なるべく階段を使うとか、遠回りをして用を足す(市原氏コラム)などもよいかと思います。
しかし、つまづいたり、こけて骨折をしないように日頃から充分注意してください。
1週間寝たきりになると、1年分の骨が少なくなることが実験的にも証明さ れています。
また、骨だけではなく、骨を支える筋肉、クッションの役割としてある程度の脂肪も重要です。詳細は「骨粗鬆症の予防」参照。
   
野菜などの成分は栽培方法、栽培場所によって異なり、もう少し詳細な成分検査 が必要かと思いますが、先生のお考えはいかがでしょうか?
おっしゃるとおりだと思います。そこで簡略化した方法で組成を調べられないかと研究が始まっているところです。
詳細は真野先生のコラム をご覧下さい。
 
 
第4回公開セミナー会場でいただいた質問にお答えしました。
答える人:金田 清志先生 (美唄労災病院院長・北海道大学名誉教授)
骨軟化症と骨粗鬆症とは、どう違うのですか?
骨軟化症は骨形成とくに石灰化が悪く、硬くならない骨が増える疾患です。骨粗鬆症は骨の質は変わりませんが、骨の量とくに海綿骨の減少と構造が変わり、骨がもろくて骨折しやすくなる疾患です。
   
骨の量を増やす薬を服用していますが、もっと効果のある薬がありますか?
今、骨の量を増やす薬はいろいろと発売されていますが、個人個人の骨の症状は違うのでかかりつけの医師と相談してください。
   
骨はどのくらいの期間で造り替えられますか?
骨は壊されて新しく造り替えられますが、だいたい3ヶ月といわれています。
   
膝の関節が鳴るのはどうしてですか?
それは骨粗鬆症に因るのではなく、変形性膝関節症です。大腿骨と脛骨の間に半月板という軟骨があり、それが傷んだり骨が出っ張ったりして起こります。
   
重いものを持ち上げて骨折した場合、すぐに痛みが来るかどうか、3日位して痛みが出た場合はギックリ腰なのかどうか。また、ギックリ腰は安静にしていれば病院に行かなくてもよいと聞くがどうでしょうか。なお、骨粗鬆症には痛みがあるのでしょうか?
背骨の場合は、骨が自然に折れていても痛みを感じないことがあります。背骨の推体が潰れてきてもすぐに痛みが来ない時があります。何日か後に痛みを感じたら、整形外科の医師に相談してください。
   
年甲斐もなく1mの高さから孫と飛び降りた時、左膝が抜けるように転倒して肘をつきました。痛みはないが、背骨に違和感があるので、検査を受けた方がよいでしょうか?
とくに痛みがないようでしたら、経過をみたらよいと思います。痛みが出てきて治まらないようでしたら病院に行ってください。
   
80歳の老人です。膝関節が痛く、50代後半からいろいろ病院を回りました。手術を奨められたが失敗のことを思うと受けられずに、水泳と体操を週2回ずつやっています。栄養にも気をつけてカルシウムも摂っています。少々痛くてもガンバレばよいのでしょうか?
貴方は、変形膝関節症で骨粗鬆症ではないと思います。日常生活が営めるようでしたら、いままで通りに過ごし、痛みが激しかったら、罹りつけの医師に相談して対処したらよいと思います。十分な答えでなくてすみません。
答える人:高橋 セツ子先生 (酪農学園大学助教授)
牛乳を夜に飲むと骨粗鬆症予防によいと聞きますが、その通りなんでしょうか?
子どもの成長ホルモンが働くのは夜といわれています。成長ホルモンは骨の形成に関係するので「夜に牛乳を飲むとよい」といわれるのではないかと思います。
座長追加: 高橋先生は食生活におけるカルシウムを中心にお話いただきましたが、カルシウムだけでは丈夫な骨にはなりません。お話中の素材、例えば牛乳、豆類には骨のタンパク質の維持にも大いに関係しています。
 
 
第3回公開セミナー会場でいただいた質問にお答えしました。
納豆が身体に良くないという話がありますが?
納豆には血液凝固に関係するビタミンKが豊富に含まれています。ビタミンKは骨粗鬆症の予防に大変有効です。ただ、脳血栓などで血液が固まらないような薬(たとえばワーファリン)を飲んでいる方は、避けたほうが良いですが、健常人でしたら全く問題はありません。むしろ普通の人でしたら、血液をさらさらにするナットウキナーゼという成分がありますので、健康増進に役立ちます。
   
骨に良い食品として木綿豆腐が挙げられていましたが、絹ごし豆腐はどうか?またゴマと黄な粉を牛乳に入れて飲んでいるが、ゴマは栄養的にどうですか?
木綿豆腐は、絹ごし豆腐に較べカルシウムなど大豆成分を多く含んでいます。そういった意味からは木綿豆腐をお薦めします。またゴマにはカルシウムが豊富に含まれていますので、お薦めしたい食品ですが、なかなか大量に摂取することが難しかったのですが、最近ゴマ黄な粉牛乳にして飲むなど、注目されてきています。これもひとつの方法で良いと思います。
 
骨密度は良いと言われたが、半年後に測定したところ、骨量が70才代と言われました。骨の密度と骨量の関係は?
閉経半年で、骨の密度や骨量がおちることもあります。また測定機器や測定方法によって、データにばらつきが出ることもあります。ですから、再度測定して、結果が悪いようでしたら、精密検査したら良いでしょう。また、骨の密度と骨量は必ずしも一致するとは限りません。密度が高くても、硬くてもろい骨もあるのです。しなやかな骨になるためには骨蛋白、マグネシウムなどが必要です。栄養と運動が、骨の健康の維持には必要です。
   
スポーツによる事故で入院したとき、骨粗鬆症と言われました。その後、ボナロンを服用しています。胃を荒らすと聞きましたが、本当でしょうか?また注射をしていますが、カルシウムの注射でしょうか?
ボナロンはビスフォスフォネート製剤で、骨粗鬆症の治療に最近使われている薬です。どんな薬でも多少の副作用はありますが、この薬は食道潰瘍ができやすいと言われているので、180cc以上の水で飲むこととなっています。胃を荒らすかどうかは個人差があるでしょうが、身体に合わないと思ったら、無理に飲む必要はありません。他の薬に切り変えることもできます。
また、注射はカルシトニンという骨粗鬆症を改善するホルモン剤です。カルシウムの注射ではありません。
   
骨粗鬆症の予防法の一つとして、女性ホルモン補充療法について教えてください。内科、婦人科、整形外科のどこに行けばよいのでしょう?
女性ホルモン補充療法については婦人科が専門ですから、必ず婦人科の診療を受けてください。外国では骨粗鬆症の治療、予防には女性ホルモンか、ビスフォスフォネートを使うくらい、ポピュラーな療法になっています。ただし、女性ホルモンには、乳がん、子宮ガンを引き起こしやすいという副作用がありますから、それを防ぐために黄体ホルモン剤を使います。ところが、黄体ホルモンは日本では保健適用されていないため、使いにくいという面はあります。女性ホルモン補充療法には、副作用はありますが、これをうまく使うことで、骨粗鬆症の予防、治療を含め、日常生活の質を高めることもできます。
ご質問の骨粗鬆症の予防という点では、内科、婦人科が強く、骨粗鬆症による骨折の治療などは整形外科で診療してもらうということになりますから、そこは個人の判断で診察を受けてください。
 
第2回公開セミナー会場でいただいた質問にお答えしました。
骨折経験者の日常生活で気をつけることは?
一度骨折をした人は、繰り返し骨折をする可能性が高いのです。これを防ぐには、背中の筋肉、腹の筋肉を鍛えること、また転ばないようにすることが大事です。履物や、家の中での段差などに気をつけてください。また、最近は骨を増やす薬が開発されてきています。この薬は骨折率を大幅に下げることも実証されていますので、よく医師と相談の上、処方してもらうことも可能です。  また、重い荷物を持つときは、姿勢に気をつけて腰だけに負担をかけず、全身で支えるように持って下さい。これも背筋、腹筋を鍛えておくことが大事です。
   
腰とひざが痛むのですが、骨量測定すると正常値ですが?
これらの痛みは骨粗鬆症とは関係ないと思われます。腰の痛みは、たとえば若いときの椎間板ヘルニアなどの後遺症と考えられます。背中、腹の筋肉を鍛えてください。  また、ひざの痛みは軟骨がすり減っていることが考えられます。これに対しては、これ以上体重を増やさないこと、ひざを伸ばす筋肉を鍛えることが大事です。
   
最近サプリメント食品がたくさん出回っています。これらを摂取していれば栄養的に足りているのでしょうか?
サプリメントはあくまでも補助的なものであって、これだけ食べていれば良いというものではありません。三度の食事があくまでも基本であって、どうしても不足するものはサプリメントで補うというのが良いでしょう。骨粗鬆症の予防という点からは、食事からカルシウムを取って欲しいですね。
   
牛乳は夜飲むとカルシウムが吸収されやすいと聞きましたが?
血液中のカルシウム濃度は常に一定のレベルを保っています。就寝してから朝食までは何も食べませんので、少しカルシウム濃度が低くなりますので、それを補うために、夜牛乳を飲むと良い、といわれるのでしょう。心配するほどカルシウム濃度の低下が起きるわけではありません。ただ、牛乳の乳蛋白の一部にはぐっすり眠れるという成分も含まれていますので、夜飲むのは悪いことではありません。またむしろ、朝、昼、晩と何回かに分けて牛乳などの乳製品を摂取することは、骨粗鬆症の予防からいって、大変良いことです。日本人にはカルシウムがとくに不足していますので、1日800mg(牛乳100ccに約110mg含まれている)のカルシウムを毎日摂取すれば骨粗鬆症の予防になります。
   
69歳の女性、高脂血症と診断されましたが、同時に骨粗鬆症ともいわれました。低脂肪乳を飲んでいますが?
低脂肪乳のたんぱく質、カルシウム量は普通の牛乳と変わりませんので、それでよいでしょう。ま た、牛乳の脂肪が気になる人は低脂肪乳やスキムミルクで乳たんぱく質、カルシウムを補うと良いでしょう。
 
 
 
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