私のストレス解消法                   Y.S
 

  東京生まれ、東京育ち
北海道大学農学部農芸化学科卒業
食品会社に入社し、勤続28年

 
 5年前に現在の住まいに引っ越した時に、近所にフィットネスクラブを見つけました。「今なら入会金0円」に誘われて、とりあえず3ヶ月会員になりました。初めは、サーキット・トレーニングや、トレッド・ミルの入門用プログラムで、基礎体力つくりをしましたが、なんともストイックで退屈でした。

 そのうち、マシン以外に、「スタジオ」なるガラスで仕切られた別世界があって、大音量で8ビートの音楽が流れ、インストラクターとメンバーが、汗だくで踊っているのに関心が向くようになりました。いわゆるエアロビクス=有酸素運動です。私のライフ・スタイルには向かないと思っていたのですが、まったく新しいエアロビクスのプログラムが始まるという掲示を見て、参加してみることにしました。

 軽量のバーベルを使ったサーキット・トレーニング系の有酸素運動と、キックボクシング、空手、ムエタイ、太極拳などの動作を取り入れた、格闘技系の有酸素運動との二種類で、これなら無骨な私にも向いていそうな気がしました。どちらのプログラムも、一曲3分くらいの音楽に合わせて、インストラクターをお手本に、鍛える部分を変えながら、60分間で8セットくらい運動を行います。

 プログラムの内容は世界共通だそうで、振り付けや型が指定された音楽に、きっちりと対応しています。ある音楽のフレーズが流れた時に、みんなが右を向いているのに、一人だけ左を動くとかなり恥ずかしいし、1拍ずれてもかっこ悪いのです。全員がぴったり決まると、実に気分爽快です。

私は図々しく、スタジオの前列で運動することに決めています。後列に紛れると人のペースになるし、手抜きができる。前列でさぼるとインストラクターに指導されるので、丁寧に運動するし、テンションが高くなるからです。3ヶ月毎に変わるプログラムを、大きな可動域で自信を持って運動するには、早く振り付けを覚えることが必要です。インストラクターの指示を待って動き出すと、音楽の出だしに1拍以上遅れてしまうからです。そそっかしい私は、自信を持ってみんなと違う運動を始めてしまい、インストラクターに窘められることもしょっちゅうあります。

 別世界と思っていたエアロビクスにすっかりはまってしまって、週末のフィットネスクラブ通いは、多少体調が悪くても、5年間続けています。音楽に合わせて、頭と身体を使うスキルの面白さが、継続の動機付けになっているのだと思います。一日の運動で、1kg以上体重が減ることもありますが、大好きなビールをたくさん飲めば、帳消しです。成人病の予防のために、体重を減らし、体脂肪率を下げることを目的に始めたエクササイズですが、いまではもっぱら私のストレス解消法になっています。