ひとの幸せは私の幸せ       李 銀珍
 

イ ウンジン


1971年韓国生まれ。
東亜大学校卒業。
1998年から2003年まで日本に滞在。

 

 ただの普通の主婦である私に各界の著名人がコラムを載せるここに原稿を頼まれた時はとても戸惑いました。外国人である私には重く感じられる課題でした。しかし書こうと思った今は自分の経験と考えを淡々と述べてみたいと思います。

 去年の9月に生まれて初めて病気で手術を受けました。貧血でたいした病名じゃなかったんですが、数値が正常の半分ぐらいしかなくて原因と見られる子宮筋腫を取り除く手術を5時間半に渡り受けました。貧血と判定されて治療しながら手術をするまで1年がかかりましたが、その期間があってからその後の私の人生は生まれ変わりました。

 何年間だるくて疲れがちでやる気がなく、自分でどんどん怠けて行ってると思っていたばかりだった私に、やりたいことが一杯できるエネルギーが沸いてきて、今まで苦しんでいた3,4年の時間がもったいなくてしょうがない気持ちでした。

 これを機に私は健康の大事さと同時に、どう生きるのかの大事さもに考えるようになりました。人は健康だからといって必ず長生きするわけではないです。死と言うのは定められた宿命的な要素が多く、それを変えられるのは人間の限界にまで行くほどの努力と運がなければなかなかできないことです。それを認めたら、人間ができることは自分を磨きながら人生を楽しんで幸せに暮らすことでしょう。

 人生を楽しみながら、心も体も健康でありながら、幸せに暮らすために必要なことを私は自分に合って楽しめる運動と、いい人間関係を持つことだと思います。運動は本当にいいことで私は3年前からテニスをやっていますが、テニスをやって得られた幸せや楽しさは数えられないほど多いことでした。骨にもいいことは言うまでもないです。どんな運動でもいい、自分が好きで楽しめるなら、ただ歩くだけでもいいんです。それで運動を長く続けてやって行く内に、いつの間にか体力がついて、健康で元気な自分に会うことができるでしょう。

 もう一つは自分を磨ける言葉を持つことです。人生にいろいろありますが、結局世の中は人間関係です。人との出会いとその関係で幸せもあり、不幸もあり、笑いもあり涙もあります。人間関係をうまくやっていくうちにまた磨かれていく自分に会うでしょう。私の場合は普段もそして自分の中で問題がある時、この三つを思い出します。勇気を持って思うままに生きていかないと生きるままに思うと言うことで、これは思うままわがままに生きろと言うことではありません。間違いだと思ったらそれを認めてやり直そうとすること、正しいと思ったらそれに従おうとすることが実行できる勇気です。

 もう一つは人に気を悪くされたら、その人のために良かったこと、うれしかったこと、ありがたかったことを思い出すことです。いくら良かったことがあっても悪かったこと一つには負けるのが人間です。だから私は知り合いに腹が立つ時は良かったことを思い出そうとします。

 最後の一つは自分には厳格に、人には寛大に です。自分がこうだから他人にもそれを要求したり期待することじゃなく、何か事情があるだろう、元はいい人だろうと思って理解してしまうと気持ちが楽になります。そうすると人によるストレスも減るでしょう。いい人にめぐり合うことを願う前に自分がいい人になってあげるのが私の生き方です。

 以上私が自分なりに今を健康で元気に生きていくために必要だと思うことを書いてみました。最後に私が日本で見たドラマの中で忘れられないせりふがありましてこれも自分を磨ける言葉ですが、それを最後にしてコラムを終わらせたいと思います。

 「人を不幸にするより幸せにする方がかっこいいのに決まってるじゃん。」